僕にとって幻の魚は、2種類ある、釣ったことのない魚と、釣り落とした魚だ。
かれいは、幻の魚だ。
かれい釣りは何度か行っている、でも釣れた事がない、だから正確に言うと、かれい狙いの釣りに行ったことになる。
一緒に行った友達は釣れているのに、全然釣れない、夏のキス狙いの時でも、友人は偶然かれいを釣っているのにこちらには
きたことがない。こんな魚は誰にであると思う。
職場の先輩でサヨリが釣れない先輩がいた、釣りが下手なわけではない。
みんなで釣りに行くとたいてい1番に釣る人だ、でもサヨリは違った。みんな釣れているのにその人だけ釣れない、
その日は結局その人は釣れなかった。
他の日にその人を連れて、またサヨリ釣りにいった、やっぱりその人だけ釣れない、
掛かってもあげるまでに落ちてしまう、もう帰ろうかと言ってた時、ついにサヨリがしっかりと掛かった、でも次の瞬間
サヨリは海に消えていった、竿の穂先から糸が取れてしまっていた。幻の魚、あなたは何ですか。
釣り落とした魚は大きい、
これは事実だ、魚が見えなかった時は、特に大きくなる。
チヌ釣りの時、糸を切られるときがある、この時は悔しい。若狭大島の筏でのことだが、大きな魚が掛かった、
あまり動かない、チヌではないようだ、ボラのように走りもしない、これはヒラメかなと思い、
慎重にやり取りしてあげてきたが、ボラだった、がっかりだ。
それ以来、チヌだったのか、ボラだったのか、わからない時は、すべてボラだったことにしているつもりだが、
幻の大チヌかもと心に残る。
釣り落とした魚は大きい<2>
渓流釣りに行くようになって、しばらくした頃、本流や大きな支流は雨で増水していたため小さな支流に入った。
1mぐらいの深さの落ち込みで大きな当たりが来た、それまでアマゴは15cmぐらいのものしか釣ったことがなく、
てっきりウグイが釣れたものと思っていた。
しかし光り方がアマゴっぽく同行者が網ですくおうと川に入ったところでぷっつり、
幻の大アマゴいまでも正体を見たいと思う。